2015-08-26 Wed 13:20
大遅刻、どころの遅さではないですが8月中になんとかUPしておきたくてガガッと書きました。 かなり普通な会話ですがいちおう誕生日ってことで★ 森永くんのお誕生日、7月5日(日)だと思って読んでくださいますようお願いいたします。
※この作文の内容は漫画「恋する暴君」本編とは全く関係ありません。 二次創作等が苦手な方は読むのをご遠慮くださいね。
ピンポ~ン。
7月5日日曜の朝10時過ぎ。玄関のベルが軽やかに響いた。。
玄関からリビングに戻ってきた森永の手には荷物が一つ。 少し大きい箱に送り状が貼ってある。 訪問者は宅配業者だったらしい。
「あのう先輩、これ」 「ん?」 「オレ宛てに届け物が・・・先輩から」
『お届け先 森永哲博 様 送り主 巽宗一』 送り主の住所欄には同上と記入してある。
「開けてみりゃいい」 「はあ・・・」 「いいから」
送り主に促されて森永は困惑顔で包みを開け始めた。 送り主と包みを交互に見ながら。
「フライパン・・・と鍋?」 箱の中身を確認してなお森永は不思議顔だ。 すかさず宗一が呟く。
「・・・誕生日、おめでとう」 「あ」
はっと気づいた。今日は日曜というだけではなくて。
「は?」 「あ、あ、有難うございます! もしかして誕生日プレゼントですか?」 「まあな」 「うわ、びっくりした。なんで先輩から宅配?って」 「この間ちょっと寄ったデパートで見つけたんだ。お前、前にテレビで見てそーゆーの欲しいって言ってたからさ。おんなじもんじゃねーけど良さそーだったんで誕生日に送ってもらった」 「テレビのよりかなりいいものですよ。高かったでしょ?」 「思ったより・・・何個かセットっつーかサイズ違いの鍋もいくつか選びたかったんだけど、フライパンと鍋一つになっちまった。鍋って結構高いんだな」 「相当いいものなんですね。なになに・・・10年使えるって書いてありますよ!!」 「単なる宣伝文句だろ」 「このサイズのフライパン欲しかったし、鍋もいろいろな料理に使えそうです。嬉しい、先輩(^O^)」 「気に入ったならよかった」 「くすっ」 「? なんだよ?」 「先輩がデパートで鍋探してる姿を想像したらなんか可愛くて(#^.^#)」 「うるせえよ」 「有難うございます」 「ふんっ」
きっと恥ずかしかったんじゃないかと森永は思った。 それでも色々な品物を見比べて、店員に説明を聞いたりして決めてくれたのだろう。 自分の誕生日だから。 自分のために。 喜んでくれるものを、と。
他人へ贈り物をするのが得意とは思えない宗一の自分への想いを想像して、森永は胸を熱くした。 宗一の気持ちが、何より嬉しい。
「あれ? 他にも何か入ってる」 「・・・」
箱の端に紙に包まれた何やら薄いものが。
「なんだろ?」
さくさくと開いた包みの中身は布のようだ。 両手に持って大きく広げてみると、あらわれたのは。
「エプロンだ!」 「・・・セットで買うと特別にタダで付けてくれるっていうからもらっといたぞ」 「おまけなんですか、これ? しっかりしてるしオシャレなエプロンですね。似合います?」
言いながら自分の体にエプロンを合わせてヒラヒラ見せる森永。
「まあ、いいんじゃねえか」 「オレに合うサイズのエプロンがよくありましたね? サービス品なのに」 「こっちも一応選べた」 「じゃあ、もしかしてこのエプロンも先輩が選んでくれたんですか?オレ用に?」 「え?」 「そうなんだ~~~(≧▽≦)」 「だから、なんなんだよ、その顔は!」 「嬉しくって☆ すごく・・・すごく嬉しい、有難う」 「・・・メインは鍋だからな」 「はい」 「・・・」 「ん? なんかポケットの横に刺繍が・・・『森永』?」 「え? 漢字?」 「オレの名前・・・先輩、これって?」 「よ、予定と違・・・」 「はい?」 「・・・エプロンに名入れのサービスもあるって言われてそれで・・・でも漢字じゃなくてイニシャルで頼んだのに・・・間違えやがったな」 「外で着けるものじゃないし、漢字でも全然いいじゃないですか。元々エプロンも名入れもサービスなんでしょ?」 「そうだけど・・・漢字はおかしくないか?」 「そうかな?オレは全然構いませんよ。すぐにオレのだってわかりますし」 「・・・お前がそれでいいならいいけど」 「先輩、オレ料理いっぱい作りますね!! この鍋とフライパンで10年、このエプロン着て美味しい料理作ります!」 「お、おう」 「こんな、高級な鍋とか名前入りのエプロンとかプレゼントされたら…」 「?」 「オレのとこに嫁いで来い って言われてるみたい(≧▽≦)」 「は?」 「一生オレにご飯を作ってくれ、的な!!」 「な、なに言ってんだおめーは。誕生日祝いだって言ってんだろ。バカなこと言ってるとデパートに返品すっからな」 「え~~(^_^;)」 「まったく(-_-メ)」 「・・・お昼はこのフライパンで作りますね。夜は鍋で煮込みとか煮物とか」 「いいな」 「あ、『先輩専用の森永』専用エプロン、着てみよう(*‘∀‘)」 「・・・(呆)」 「先輩、このエプロン、松田さん家に行ったらかなこちゃんたちに見せてもいい??」 「いいかげんにしろ!!」
おしまい
嫁ぐのは兄さんの方ですけどね(笑) デパートでこんなサービスはないと思いますが、名入れのエプロンあったら面白いと思って書きました。 兄さんが森永くんに贈るんだったら、エプロンだけってのはないだろうと。 鍋ならあるかも。 笑いながら想像して会話させてみました。 どんなエプロンなのかは皆様のお好みで想像してくださいませ。
読んでくださって有難うございましたm(__)m
スポンサーサイト
|