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会話作文~ずっと忘れない★兄さんBD作文2013
2013-08-09 Fri 11:23
大大大遅刻~~~(ToT) 一週間も遅れてしまいました。
兄さん至上主義ブログとかなんとか大層なことを言っておきながらこの体たらく・・・情けない。
遅くなって本当にすみませんm(__)m
BD作文も4回目ともなるとさすがに「これだッ!」ってネタは出てこなくなり・・・
無理やりな感じでなんとか仕上げてみました。
言い訳だということはよくよく解っています。重ねてごめんなさい。
甘くもなく切なくもなくワクワクもドキドキもないふつーの内容です(~_~;)
兄さんの誕生日祝いだから何でも許すぜ!って方がいらっしゃるようであればどうぞ。

※この作文の内容は漫画「恋する暴君」本編とは全く関係ありません。
二次創作等が苦手な方は読むのをご遠慮くださいね。


・・・・・・せんぱい

遠くで誰かに呼ばれたような気がしてゆっくり目を開けた。

結構な時間、眠ったような気がする。
窓の外はすっかり闇の色になっていて、部屋の中も真っ暗だ。
今何時だ?
サイドテーブルの時計を見ようと体を起こしかけた時。

コンコンコン。

ドアを静かにノックする音。
抑えたような声が続いて聞こえた。

「先輩? 起きてます?」

眠っていたら起こさないようにと配慮しているのがすぐに解る同居人の静かな声。

「起きてる」
「入ってもいいですか」
「ああ」

ドアがゆっくり開き、隙間からひょこっと見知った顔がのぞく。
様子をうかがうような素振りで同居人は静かに部屋に入ってきた。

「気分はどうです?」
「・・・随分良くなった」
「よかった(*^_^*)」


今日は金曜日。
朝からなんとなく体調がすぐれないような気はしていた。
無理している自覚がなかったので普段通りに実験を進めていたのだが、午後になるとその自覚は徐々に違うものに変わっていった。
実験の段取りがいつもよりスムーズにいかない。
途中途中、何をしようとしていたのか忘れる。
後輩に何度か呼ばれてやっと気がつく、など。
それでも今週中にできるだけ実験を進めたい気持ちが強くて、体調のことは特に考えずに作業を続けた。
後輩たちに気付かせないようにふるまっていたつもりだった。

しかし、気がつくヤツはいるもので。
それは当然。

「とりあえずこの実験は一段落だな」
「ですね。じゃあ帰りましょう、先輩」
「は?」
「すぐ後片付けしちゃいますから。先輩は先に着替えてください」
「いや、まだオレは・・・」
「実験はひとまず上手くいったんですから今日はこれで締めましょう。先輩が作業を進めたいのは解りますけど無理し過ぎはかえって効率悪くなりますからね」
「・・・え?」

森永は機器を片づける手を止めて笑顔で振り向いた。

「すぐに終わりますから、待ってて」

自分の体調に気がついていたのだろうか?
気がついていて今の今まで何も言わず、最後まで実験を手伝ってくれていたのか・・・。

「・・・わかった」

森永の気遣いを知ると、帰宅を承諾するしかなかった。


「もう8時か・・・結構眠ってたんだな」

森永が点けたデスクスタンドの明りで時計を確認する。
2時間は熟睡していたらしい。
頭痛はなくなり体のだるさも感じなくなっていた。

「顔色良くなりましたね(*^_^*) 熱もあがらなくてよかった」
「もう大丈夫だ」
「まだムリしちゃだめですよ」
「・・・悪かったな、手間かけて」

笑顔の中にホッとした表情が見えて、心配させたことを謝る。

「いいえ、全然(*^_^*) それよりおなかすいてません? ご飯用意しましょうか?」
「食欲は・・・あんまり」
「あ、果物は? 桃と梨、ありますよ?」
「・・・それなら食える」
「どっちが食べたい?」
「どっちでもいいけど・・・」
「じゃあ両方を半分ずつ二人で食べましょうか」
「そういえば・・・お前、飯は?」
「先輩が休んでいる間に済ませました。だからオレはデザート。半分貰っていい?」
「・・・悪い」
「謝らなくていいですってば(笑) 桃と梨、切って持ってきますね」


「旬だから美味しいと思いますよ(^◇^)」

森永の言う通り、桃も梨もみずみずしくて果汁たっぷりでめちゃくちゃ美味かった。
食欲なかったはずなのにペロリと平らげてしまった。

「美味い」
「足りなければオレの分もどうぞ」
「いや、これで十分。ごちそうさま」
「はい」

森永の皿にはまだ半分以上残っていた。
食欲がありそうなら最初から譲るつもりでいたんだろう。
森永が梨を口に運ぶのを見ながらもう一度謝る。

「・・・悪かったな、今日」
「今日は謝ってばっかりですね。誰だって体調崩すことはあるんだから気にしないでください」
「色々と・・・考えてたんじゃねえのか? ・・・オレの誕生日だから」

謝りたいのは体調崩して心配させたことだけじゃない。

「え?」
「お前のことだから・・・なんか準備してたんじゃねえかと思ってさ」
「先輩・・・」
「そうだとしたら・・・すまなかった」

自分でも謝り過ぎな気はしたが、他に言葉が見つからない。

「ぜ、全然。・・・確かにごちそう作ろうかなってちょっと考えましたけど、でも先輩の好きなものの方が絶対喜んでくれるって思って、結局和食にする予定でした。魚とか煮物とか、いつもと同じ(笑)」
「・・・美味そうだな」
「明日でも明後日でも、先輩が食べたい時に作りますよ(*^_^*)」
「・・・」
「オレのことなら全然気にしないで。ね?」

森永の笑顔に遠い昔の思い出が重なる。
苦い思い出。

「・・・昔、同じようなことがあった」
「え?」
「10年以上前・・・中学生の頃、自分の誕生日に熱出して寝込んだんだ」
「・・・」
「巴もかなこもまだ小さくて、デカいホールケーキを切って食べるのを楽しみにしててさ。外国を飛び回ってるあのおやじも子供の誕生日だからって予定合わせて帰国したり」
「巽家らしいですね」
「オレのことはいいからみんなでケーキ食えって言ったんだけど・・・このケーキはお祝いだからオレが元気になってからみんなで食べるんだって・・・かなこがなかなか言うこと聞かなくてな」
「・・・」
「オレのせいで食べたいのを我慢してるのに・・・ひとつも文句言わないんだ。巴も元気になったらみんなでお祝いするからってにこにこ笑ってさ」

その時のことを思い出して少し胸が痛くなった。
幼い弟と妹の心配そうな顔と無理して作った笑顔が切なく蘇る。

「へえ」
「早く食べないと捨てなきゃならないぞって言ったらやっと食べてくれた」
「(笑)」
「・・・」
「・・・?」

そして今も、目の前にいる相手は微笑んでくれている。
それがたまらなく申し訳ない。

「あの時と同じだ・・・お前に悪いことしちまったな」
「え? なんでそうなるんです?」
「・・・誰かを祝おうとする時は祝われる当人より祝う方が楽しみにしてることが多いんだよ。お前も楽しみにしてくれてたんだろ、オレの誕生日?」
「それは・・・まあそうですけど」

森永はちょっと困った表情を浮かべて肯定した。

「・・・」
「でも本当に先輩が気にすることなんてないんですよ。オレが楽しみにしてたのはケーキでもごちそうでもパーティでもなくて、先輩におめでとうって言えればそれでよかったんだし」
「え?」
「去年の誕生日から今日まで先輩が元気でよかったって。で、今日からの1年が先輩にとって幸せな年になってほしいから」
「・・・」
「それに・・・ずっと一緒にいられて嬉しかった。今日からもまた一緒にいたいってそう思える日だから、それだけでいい」

そんな風に考えていたのか。
それだけでいい、そう森永は言うけれど・・・誰よりも今日を楽しみにしていたに違いない。
だから。
謝るのはもうやめにすることにした。

「・・・オレだって今夜はお前とゆっくり飲むつもりでいたんだぞ・・・一応」

今更言い訳にしかならないが、自分なりに考えていたことを伝えた。

「・・・誕生日の夜をオレと一緒にすごそうって思っててくれたんですか?」
「ふ、普通に金曜だし」
「でも・・・嬉しいです」
「・・・」
「主役は先輩なのに・・・・オレのために、ありがと・・・」
「なんでお前が礼を言うんだよ? 言うのは・・・オレの方だろ」
「先輩・・・」
「オレの誕生日を・・・楽しみにしてくれてありがとうな」
「・・・うん」

「先輩がアニバーサリー的な約束をしたがらないのは、そういう理由もあったんですね」
「別に・・・実際あんまり好きじゃねえし」
「・・・優しいね、先輩は」
「は?」
「自分の誕生日なのに人のことばっかり考えてる」
「そういうわけじゃねーよ。ただ・・・自分のために誰かが大変な思いすんのは・・・・」
「オレは大変じゃないですよ。やりたいからやってるだけ」
「そうは言うけど・・・」

一呼吸置いて森永はゆっくりと続ける

「誕生日に体調崩した先輩には悪いと思うけど、実はオレちょっと嬉しいんですよ」

森永の言葉の意味が解らなくて訊き返す。

「え?」
「誕生日の残りの時間、オレが独り占めですもん(*^_^*)」
「い、いつもと変わんねーじゃねーか・・・家ではいつも二人だろーが」
「うん(*^_^*)」
「?」
「それにね、オレに看病された今年の誕生日、先輩はきっと忘れないで覚えててくれると思うんですよ。10年前の誕生日みたいに、ずっと」
「な、なんだよそれ?」
「ベッドでお祝いされるなんてなかなかスペシャルな誕生日じゃないですか?」
「はあ?」
「でも・・・苦い思い出としてじゃなく面白い日だったって記憶しててほしいです」
「面白いって・・・」
「ケーキの代わりに桃と梨でお祝いしたな~って覚えといてください(笑)」

森永はそう言ってまた微笑んだ。

今朝も言いましたけど、と前置きして森永が言葉を続ける。

「お誕生日おめでとうございます、先輩」
「・・・お、おう」
「ケーキもお酒もないけど」
「いらねえって」
「プレゼントは用意してますよ」
「え?」
「ほらそこ。枕元に」

言われて初めて枕元に置かれているものに気づいた。

「・・・パジャマ?」
「着替え用に置いといたらなにも考えずに着てくれるんじゃないかな~って思ったんですけど。あんまり汗かかなかったみたいだから着替え必要なかったですね(笑)」
「これ・・・シルクじゃねーか?」
「先輩は夏でもちゃんとパジャマ着て寝るでしょ? シルクは涼しくて着やすいからずっと先輩にあげようと思ってたんです。誕生日プレゼントにはこれだって去年から決めてました」
「・・・去年から?」
「はい(*^_^*)」

相変わらずの森永に呆れながらも、こいつらしいと可笑しくなった。

「・・・たく」
「・・・気に入らない?」
「いや・・・夏涼しいのは助かる。つか、ヘンに小細工しねえでもちゃんと着るって」
「よかった」
「・・・サンキュ」
「(*^_^*)」

食器を片づけに部屋を出た森永がミネラルウォーターのペットボトルを持って戻ってきた。

「水、ここに置いておきますね」
「ん」
「先輩、このまま眠ります?」
「そうだな・・・」

体調のことを考えると眠った方がいいかもしれない。
けれどなんとなく明日が来るまでの数時間を大事にしたいような気がしていた。
普通の平日の金曜日。
でも1年に1日しかない今日の残り数時間。
祝ってくれる誰かが傍にいる特別な時。

「じゃあ、オレも部屋に・・・」
「も、森永・・・」
「はい?」
「・・・会社・・・研修はどうだった?」
「え?」
「さ、最近お前とゆっくり話してねえと思って・・・」
「そういえばそうですね。お互い色々忙しかったから」
「今夜はもう寝るだけだし・・・お前が疲れてなければ・・・」
「オレはいいけど、先輩は大丈夫? ちゃんと眠った方が・・・」
「今まで寝てたんだ。そんなすぐ寝られっか」
「(笑) じゃあ先輩が眠くなるまで」
「ん・・・」

森永はベッドに腰掛けると会社の様子や研修で見たことを話し出した。
その声は柔らかくて穏やかで、研修の順調さが伝わってきて安心した。
心配することは何もないのに、心のどこかで気にしていた自分に気付く。

こんな風に日常の話をする誕生日も悪くない
こんな風に誰か一人の声を聞いて過ごす夜も悪くない
誰かがいるから特別な1日になるのかもしれない
特別な誰かといるから特別な日なのかもしれない

今年の誕生日は忘れられないだろう
桃と梨で祝ってもらった、この上なくスペシャルなこの日を・・・


おしまい



こんなんですみません~~~。

スペシャルなネタが思いつかなくて、敢えてマイナス方向のスペシャル(=誕生日に体調を崩す)にしてみました。
こういうイレギュラーな事件(事件というほどのものでもないけど)って案外忘れないものだと思いません?
ちなみにプレゼントのシルクのパジャマですが、森永くんはきっと自分用にも色違いのペアパジャマを買ってると思いますよ(*^_^*)
これで二人でくっついて眠っても少しは涼しいかも??(笑)

最後まで読んでくださってありがとうございましたm(__)m

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