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会話作文~言葉の魔法
2012-11-24 Sat 19:41
いつの間にかクリスマスまで残り1か月じゃないですか---。
・・・いや、解ってはいるんですよ。
クリスマス作文をそろそろ形にしなきゃいけない時期だって。
でも認めたくないというかですね、ぶっちゃけ年末の忙しさから逃れたい気持ちで
いっぱいなのです(-_-;)
来週末にはもう12月突入? し、知りませんよ・・・\(~o~)/

さあ、色々なことから逃げ出しながらやっとこさ今月初の作文をUP。
会話メイン、ってか二人が喋ってるだけです、相変わらず(~_~;)
どんなのでも許して下さる心の広い方のみ、どうぞ。

※この作文の内容は漫画「恋する暴君」本編とは全く関係ありません。
二次創作等が苦手な方は読むのをご遠慮ください。



その夜、森永は自室で携帯電話で誰かと話していた。
もう10分以上になるだろうか。
森永が長く通話するのはとても珍しく、宗一も何となく気になっていた。
「・・・うん、わかった。連絡してくれてありがとう、兄さん」
電話を切ったらしく、森永は宗一のいるリビングへとやってきた。
電話の相手は兄貴か、と思いながら、ソファに座る森永を一瞥する。
どことなく元気がないように見えた。

「ほれ」
宗一はローテーブルに森永用のマグカップを置いた。
「え?」
「コーヒー飲もうと思って・・・ちょうど淹れたから」
「・・・ありがとうございます」
返す笑顔もどこか力ない。
それでもマグカップを両手で包むように持ち、淹れたてのコーヒーを一口飲むとふぅっと小さく息を吐いた。
「おいしい・・・わざわざミルク入れてくれたんですね」
「まあ、お前用だし」
宗一のその返事に森永はくすりと笑った。
今度は無理のない笑いだった。
少しほっとした宗一は、黙ったまま森永の隣に腰を下ろす。

「・・・兄からの電話でした」
独り言のような森永の小さな呟きが自分への言葉だと気付いて、宗一は軽い返事だけ返す。
「そうか」
「父が・・・会社の定期健診でひっかかって、再検査次第では精密検査を受けるかもしれないって」
「ふうん」
「・・・」
「・・・」
「何にも言わないんですね、先輩」
「何が?」
森永の問いかけの意味がわからずに宗一は訊き返した。
「連絡した方がいいんじゃないのか、とか・・・」
マグカップを見つめたまま森永が答える。
「・・・お前と実家のことだ。オレが口出す問題じゃない。それに・・・お前の事情も知ってるしな」
「・・・先輩らしい」
「なんだよ? 何か言ってほしかったのか?」
「いいえ(笑)」
森永の微笑みが気になりながらも、宗一は言葉を続けた。
「お前の親父ならまだ若いだろ?定期健診ってのはちょっと数値が上下しただけで再検査になるって聞いたことあるぞ。考えようによっちゃちゃんと調べてくれてるってことだ。考えるのは再検査の結果が出てからでいいんじゃねーか?」
「・・・そうですね。オレもそうしようと思います」
「そういや、オレの親父も時間がとれた時は人間ドックに行ったりしてるな。あーゆー仕事だから体のことは結構気を付けてるんだろうな」
「へえ」
なんでこんな話してるんだ? と自分の饒舌さに気が付いた宗一は一瞬言葉を止め、話を纏めようとした。
「だからまあ・・・調べないより調べた方がいいと思えば・・・」
「(*^_^*)」
やはり自分の父親の話を出すのはおかしかったか、と思い森永の方を見るとまた笑っている。
「?」
「先輩のそういう言い方、やっぱり好きだなあと思って」
「は?」
急に話題が変わった・・・ような気がした。
宗一が話の脈絡を思い返していると、少し明るい声になった森永が言葉を続けた。
「何にも聞かないで隣に居てくれたり、こんな風にオレの為にコーヒー淹れてくれたり・・・そういう優しいところも大好きです」
「ばっ・・・。コーヒーはオレのを淹れたついでだ。わざわざ淹れたわけじゃ・・・(赤面)」
「照れ隠しですぐに怒りだすところも、すごく可愛い」
「~~~」
褒められているのか馬鹿にされているのかよくわからない。
いや、宗一としてはどちらにしてもあまり言われたくない言葉なのだが。
「先輩」
「なんだよっ?」
「大好きです」
「てめ・・・何回言えば気が済むんだ」
「気が済む済まないの問題じゃないんですけど(笑)」
「オレはわかったって言ってんだから・・・いい加減に・・・」
「(#^.^#)」
森永は一層穏やかな微笑みを宗一に向ける。
「? 何を笑って・・・」
「・・・オレの気持ちを先輩に伝えたくて、もっとわかって欲しくて・・・しょっちゅう言ってたんですよね、前は」
「前?」
「今は、自分のために言ってるのかもしれません」
「は?」
「先輩に“好き”っていう度、幸せな気分になるっていうか・・・心がすごくあったかくなるんですよ」
「・・・え?」
「最近、先輩も受け止めてくれるようになったからもっと嬉しい」
「な、何言って・・・」
「好きな人に好きって言えるのは、すごく幸せなことなんだってわかったんですオレ。先輩のおかげですね(#^.^#)」
「・・・っ」
「先輩」
「・・・」
「大好きですよ」
「色々ずるいんだよ・・・お前は!」
「すみません(笑) でも本当に大好きですからね」
「はぁ・・・もう勝手にしろ(呆)」
「はい(*^_^*)」

大好きだとオレが言うたび 赤面して言いよどむあなたが本当に愛おしい
自分が幸せを感じるから言いたいんだと言ったら
きっとあなたは拒否できなくなるってわかってる
ずるくてごめん
でもね
好きだと言葉にするだけで幸せを感じることができるなんて
それこそ自分は世界一幸せな男だと思ってるんですよ
まるで 言葉の魔法にかかったみたいに・・・

お前の言葉は大安売りで調子がいいだけだと思ってた
その言葉を発するだけで幸せだなんて ますます調子よすぎだろ
だけど
伝えることで心が安らぐ そんな言葉もあるってオレも知ってる
もしもいつか オレがその言葉をお前に伝えるとしたら
オレは どんな気持ちになるんだろう?
その言葉には 本当に森永の言うような力があるんだろうか・・・


おしまい



兄さん的には「大安売り」に思える森永君の好き好き攻撃、だけど兄さんも言われる度に
若干の幸せを感じていることは間違いないと思う(照れの方が強いかもしれないけど)。
で、森永君は森永君で「伝えたい・わかってもらいたい」から単純に「言うだけ」の幸せを
感じられるようになったんじゃないかな、と。
作文中の森永君の台詞の通り、好きな人に好きだと(思う存分?)言えることは
幸せなことですよね。
特別に許されたことなんですもんね(#^.^#)
ちなみに、最後のモノローグの兄さんパートにある「伝えることで心が安らぐ言葉」とは
「お前にそばにいてほしい(8巻より)」です(^◇^)


最後まで読んで下さって有難うございました。

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