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会話作文~特別な君へ
2012-02-17 Fri 21:23
まんまと遅れてしまいましたが・・・バレンタインの作文書いてみました。
3日も過ぎてしまってなんですが、2月14日のお話だと思って読んで下されば幸いです。
タイトルは甘めですが内容は甘くも苦くもなく・・・普通です(ぇ
バレンタイン作文なのに相変わらず普通ですみません(>_<)

※この作文の内容は漫画「恋する暴君」本編とは全く関係ありません。
二次創作等が苦手な方は読むのをご遠慮ください。


宗一のコートのポケットからこぼれ落ちた小さな包みに気が付いたのは森永だった。

「落ちましたよ、先輩」

森永が拾ったそれは簡易的に包装された小袋だった。
普段ならどうということはない同居人の落し物。
だが、今日は違った。今日だけは違った。
中身は見えなくてもそれがなんなのかは小袋に貼られた「PresentForYou」の小さいシールで一目瞭然だった。
二人共一瞬言葉を詰まらせる・・・持ち主の宗一も、拾った森永も。

「あ。わ・・・わるい」

宗一は、かぁっと体温が上昇するのを感じてその包みを慌てて奪い取った。
今の慌てぶりは少し変にうつっただろうかと振り返ってみると、案の定森永は困ったような顔で宗一を見ていた。

「そんなに慌てなくてもいいのに。そっか・・・今年は貰ったんですね、チョコ」
「・・・は?」
「よかったですね・・・とはさすがに言えませんけど(苦笑)」
「? 何の話だ?」
「誤魔化さなくていいですって。今日が何の日かくらい、先輩だってわかってるでしょ?」
「そ、そんなんじゃねえ!」

大きな勘違いをしているらしい森永の言葉に宗一はむっとする。
そんな宗一の態度に森永も応戦し始めた。

「じゃあ、それ何ですか? 甘いもの嫌いな先輩が自分の為に買ったとでも言うんですか?」

そんなラッピングまでされてて・・・と森永は苦笑いした。

「こ、こんなのただの菓子じゃねーか。なにムキになってんだよ?」
「ほら!やっぱりチョコだ。っていうか、ムキになってるのは先輩でしょう? そんな風に誤魔化そうとして・・・先輩らしくないですよ」
「誤魔化してねえ!」
「なら隠さなくたっていいじゃないですか!」
「・・・う」

宗一は言葉に詰まる。

「別に・・・オレに報告する必要もないですけど」

森永の1トーン低くなった声と拗ねたような表情に、宗一は覚悟を決めざるをえなくなった。

「ったく、ほんとめんどくせえ!」

宗一は大きく息を吐き出すと、森永から顔を逸らして続けた。

「・・・昨日、近くの店で買ってポケットに・・・入れたままにしてたんだよ」
「・・・はい?」

ちらりと森永の方に目を向けると、その表情には?(ハテナマーク)が浮かんでいる。

「・・・お前にだ」

微かに森永の目が見開いた。

「でもお前・・・今日、女子学生からのチョコ断ってただろ? なんかキレイに包んであったヤツをさ・・・」

今日のために、森永のためだけに用意された特別なチョコを断る森永を見て、こんな市販のチョコを渡す必要なんてないように思えてきて。
いや、元々森永のためにチョコを買うつもりも渡すつもりもなかったのだが。
当人にばれてしまったのだからしかたない。
溜息まじりで森永に紙袋を手渡した。

「先輩、見てたんですか・・・」

宗一の思いをよそに、森永はどことなく嬉しそうな表情を浮かべて紙袋を受け取る。

「これ・・・オレのために用意してくれたんですね」
「ち、違う。特別な意味は全然・・・」
「友チョコとか義理チョコとか、そんなのでもいいのに(笑)」
「だからそーじゃなくて・・・」
「あ、もしかしてチョコじゃない、とか?」
「・・・開けてみりゃ、わかる」

不器用に手渡された包みを、森永は丁寧に開けた。

「あ・・・」

中身は・・・合格祈願の言葉が書かれた、見慣れたパッケージのチョコレート菓子だった。
けれど森永は初めて見る、ホワイトチョコタイプの商品。

「・・・就職決まっても卒業できなかったら元も子もないからな。修士論文がちゃんと通るように・・・だから、学業成就・・・みたいな」

もごもごと口ごもる。必死で弁解しながらも顔が熱くなっている自覚はあった。
やっぱり見せるんじゃなかった、と宗一は視線を落とした。

「・・・嬉しいです、オレ。先輩からチョコ貰えるなんて・・・全然思ってなかった」

少し潤んだような声で森永が呟くのを聞いて、宗一はますます居心地が悪くなる。

「だから違うって言っ・・・」
「オレのために買ってくれたんでしょ?」

相変わらず目を逸らしている宗一を、森永は潤んだ瞳でまっすぐ見つめた。

「それは・・・」
「どんな意味がこめられてたって・・・先輩がオレの為に選んでくれたチョコなら、何だって・・・」
「・・・要らないんじゃなかったのか?」
「はい?」
「チョコだよ、チョコ。大学では断ってたから、大して食いたくねーのかと思ってたけどな」
「先輩・・・それ冗談ですか?」
「冗談? なにが?」
「・・・なんでオレが断ったのか、ホントにわかってないみたいですね(苦笑)」
「?」

なんとなくバカにされたような気がして、宗一が思わず顔を上げると、緩んだ口元を隠す森永と目が合った。

「先輩からなら・・・いえ、先輩のチョコだけは貰います。有難う、先輩」
「・・・普通のチョコだけど」
「ええ。ちゃんと見ました。合格祈願チョコですよね?」
「ま、まあな」
「嬉しいです(*^_^*)」

さっきまでの元気のない表情はどこへやら、満面の笑みを浮かべる森永。

「・・・そんなに欲しかったのかよ
「え?」
「いや」

-わかってたけどな・・・オレからのチョコをお前が欲しがってることくらい・・・

「チョコも嬉しいけど」
「ん?」
「ホワイトデーに先輩にお返しできるのが嬉しいなって」
「はぁ?」
「オレ、好きな人にホワイトデーのお返しするのって初めてなんです」
「な・・・」
「お返し、受け取って下さいね」
「い、要らねーよ!」
「え~っ? バレンタインのお返しはさせて下さいよ~」
「バレンタインじゃねえって言ってんのに・・・お前、ちゃんと話聞いてんのか? それにオレが菓子苦手なの知ってんだろ?」
「じゃあ、甘くない白いものならいい?」
「・・・なんだよ、それ?」
「これから考えます。1か月じっくりと(#^.^#)」
「だから要らねえって!!」
「先輩、大好きです(^◇^)」
「くく、くっつくなーっ!」

おしまい


遅れてしまいましたが今年もなんとかバレンタイン作文書けた!
今年は、兄さんから森永君へ、というテーマ(シチュ)で考えてみたのですが
いかがでしたでしょうか?

作文中にそのシーンはないですが、森永君からは当然渡しているはずです。
そのように想像して下さると有難いです(-_-;)
森永君から渡すシーンもおまけ程度に考えていたのですが
作文として上手く纏まらなかったので付け足しませんでした。
まあいつも纏まってないですが^_^;

ちなみに、兄さんが買ったお菓子は「キッ○カッ○」です。
ホワイトチョコ(合格祈願)ver.は近所のファーストフード店の限定品で売ってたんですよ。
ただ兄さんがファーストフード店に入るかどうかは微妙なので、
そんなのが売ってたということで納得して下さいませ。

んで、チョコを買った兄さんの本心ですが・・・
たぶん「あいつ、欲しがってんだろうな」って考えながらたまたま例のチョコを見つけて
じろじろ見てたらお店の人に促されて買うはめになった、みたいな感じかと(笑)
積極的にあげたいと思うほどには成長できてないけれど
森永君の気持ちに近づけるようにはなった、それがうちの兄さん(※妄想)です★
イメージ違う~~っと感じられることも多いと思いますが、
あくまで私個人の妄想なので許して下さいねm(__)m

読んで下さって有難うございました!
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