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会話作文~君を幸せにする方法
2010-10-18 Mon 14:23
『タイトル未定』の続きはまだですが、呑気な作文ひとつ。
 
5月に書いた『GWは終わったけれど』の続編っぽい感じです。
よろしければ前の作文をお読みになってくださると分かりやすいと思います。
ただ続きものではないので、読まなくても大丈夫ですよ★
あ、タイトルで想像し過ぎないでくださいね。
大して幸せにはなってませんから^^;

既出のオリキャラを再度登場させておりますので
オリキャラ苦手な方は読むのをご遠慮ください。

呑気~な気持ちで読んでくださる方はどうぞ。



「先輩、今週末時間があったら付き合ってもらいたいところがあるんですけど」
夕食後、洗いものを済ませてリビングに戻ると森永が話しかけてきた。 
「週末? 特に何もないけど・・・どこだよ?」
「電器店に行きたいんです。炊飯器を新しく買おうかと思って」
「壊れたのか?」
「壊れたわけじゃないんですけど、内釜のフッ素がはがれてきちゃってて。炊くのは問題ないと思うんですけど、そろそろ替え時かもしれないから」
「ふーん・・・」
「最近はかなりいいものが出てるみたいなんですよ。すごく美味しく炊けるらしいんです」
「別に・・・今までの飯だって普通に美味かったけどな」
「今までよりも断然美味しいご飯が食べられるんですよ? 先輩だってどうせなら美味しい方がいいでしょ?」
「そりゃ・・・まあ」
「ね? オレだけだと宣伝文句につられて予算オーバーしそうだから、先輩がいれば安心だと思って。お願いします」
「・・・ああ」

そんなわけで週末の今日、オレと森永は大型電器店を訪れている。
オレは今まで一度しか来たことがないが森永は何度も利用している・・・らしい。
まあ行きつけの店、みたいなとこだ。

「先輩先輩、これとかどうですか? 値段も手ごろだし7合も炊けるみたいですよ♪」
「7合って・・・そんなに炊いてどーするつもりだよ?」
「大きい炊飯器で少なめに炊くと美味しいって昔聞いたことあるんですけど、今でも同じかな?」
「さあな・・・」
炊飯器売り場の前で、森永と二人であれこれと喋っていたら横から声をかけられた。
「どのようなものをお探しですか?」
その声には聞き覚えがあった。
振り向くとそこには柔らかい笑顔の店員が立っていた。
覚えている・・・森永がホモのカップルだと言っていたうちの一人だ。
「あ、すみません。IHってよく聞きますけど、こっちのマイコンっていうのとはどう違うんですか?値段も全然違うし」
「簡単に説明いたしますと、マイコンは底から加熱しますがIHは内釜自体が発熱するんです。内釜全体が一気に過熱されるので炊きむらがなくより美味しく炊けます」
「へえ~。じゃあ、IHの方が絶対いいですよね、先輩?」
「そんなに変わるもんか?」
「今は性能のいいものがそろっていますので、どのタイプでもそこそこ美味しく炊けると思います。やはりお客様のお好みとこだわりで選ばれるものも違ってきますね」
「そうですか・・・でもオレとしてはやっぱりIHかなあ? あ、それとこの“おどり炊き”っていうのは?」
「はい、それは・・・」
森永の質問攻勢が止まらない。
こいつ、ほんと家電好きだよな~、っつうかよくこんなに聞きたいことがあるもんだ・・・まあ真面目なんだろうけどさ。

森永と店員で話が盛り上がっている、ように見える。
なんとなく話の輪から外された気がして、近くを見まわしていたらあるものが目に付いた。
『お餅もできるホームベーカリー』
餅つき機か、これ? パンも餅も両方できるってすごくないか?
実はオレは餅が好きだったりする。
つきたての餅を食べる機会なんてなかなか無いけど、あれは美味い。
たまには家でつきたての餅を食うのもいいかもな・・・森永が嫌いじゃなきゃの話だけど。

「気になる商品はございましたか?」
「え?」
そんなに真剣に見ていたつもりはなかったのに、声を掛けられるまで人が近くに来たことに気付かなかった。
「別に、そーゆー訳じゃ・・・」
気がなさそうに返事をした相手も、これまた知っている奴だった。
森永の接客をしている店員の、ホモの相手・・・以前、森永にTVを売ったとかいう背の高い店員だ。
「この商品は人気ありますよ。食パン以外にもいろいろなパンが作れますし、なによりこの低価格が決めてですね。初心者にもお勧めです」
「いや、オレは・・・どっちかつーと餅の方が・・・」
「専用の餅つき機は意外と高いんですよ。サイズも大きいものが多くて最近はあまり出ないのですが」
そう言うと、端の方に陳列してある餅つき機の方へ案内してくれた。
なるほど、確かにホームベーカリーより高価でデカいものばかり並んでいる。
「私も友人と二人暮らしなんですが、その友人が餅が好きで・・・それで餅つき機を買ったんですよ(笑)」
「私も」の「も」が気になった。
どーしてオレが二人暮らしなのを知ってるのかと一瞬不思議に思ったが、どうせ森永が喋ったんだろうと推測できた。
そして、この店員の“二人暮らし”の相手が誰なのかということも・・・。
「・・・じゃあ、飯はその同居人が?」
「そう見えますか?」
「・・・料理作るようには見えないから」
すると店員は可笑しそうな顔をして答えた。
「基本的には交代制なんです。ただ、家事全般オレの方が得意ですね。初めの頃は本当に何もできなくて、ああ、その同居人のことですが。米を研ごうとして米が透明だってことに驚いたりとか(笑)」
そりゃ相当だな。今どきいるのか、そんな箱入り?
「今は随分上手くなりましたけど。そんなだったから手作りの味噌汁が出てきた時は感動しました」
「そうですか・・・」
交代制、か。オレはやっぱり森永に甘え過ぎてるんだろうか・・・そうなんだろうな。
「味噌汁だけじゃなく最近はパンや餅も作れるようになりましたよ。ごくごくたまにしかやりませんが」
「へえ・・・」
「もしもお客様が手作りのパンやお餅を出されたら、お連れ様は相当驚かれるんじゃないですか?」
「・・・は?」
「餅つき機をご購入される時がきたら仰ってください。サービスさせていただきますので♪」
微笑みながら店員はそう言った。
なんだ、単なるビジネストークか。
・・・オレが手作りしてそれを森永に・・・ってそりゃ無理だろ。
でも・・・時間をかけて、それなりのお助けアイテムがあればできたりするのかな・・・オレでも。

「先輩、炊飯器決めたいんですけど、ちょっと見てもらえませんか?」
炊飯器の前で森永がオレに手まねきする。横にはあの店員が・・・まだいる。
「何でもいいよ、オレは」
森永のところに戻ってみると、どれにするかはほとんど決めているようだった。
オレの意見聞く必要ねーんじゃねー?
その店員と二人で決めりゃいいだろーが・・・ふとそんなことを考えている自分に気が付いた。
なんだか気に入らない、でも一体何が気に入らないのか分からなかった。


その帰り道

「いろいろ見比べるならやっぱり大型店ですね~。使えそうなの選べたし良かったー」
「ああ」
「先輩も何か欲しいものあったんですか?」
「いや。なんで?」
「ずっと説明聞いてたみたいだったから・・・あの店員さんから」
「別に。世間話しかしてねーよ」
「世間話・・・ですか」
「? なんだよ、さっきから」
「先輩・・・あーゆー人がタイプなのかな、とか」
「・・・はぁ?」
「だって、先輩が店で世間話することなんてないじゃないですか。なんか・・・楽しそうだったし」
「くだらねー。お前を待つのに時間つぶしてただけだろーが。第一オレはホモじゃねーぞ。なにがタイプだよ? いい加減にしろ」
「だけど・・・」
「・・・お前だって、仲良さそうにしてたじゃねーか」
「え?」
「あの店員と・・・」
「先輩・・・も、もしかして・・・ヤキモチ妬いてる?」
「・・・へ?」
「あの店員さんにそーゆー気持ちは全然ないけど・・・先輩が気にしてくれたなんて、オレ・・・」
「ななな、なに言ってんだ。何でもそーゆー風に考えんじゃねーよ!!」
気にしてる?あの店員のことを?オレが???
「心配しなくていいのに(嬉) あの店員さんには恋人がいるんですから。前に言ったでしょ? 先輩と話してた店員さんと恋人同士に違いないって」
「心配なんかしてねーって!!」 
「そういえばあの人達同棲してるみたいですよ。そーゆー話題が出て一緒ですねって話して・・・もちろん相手が誰かは言ってなかったですけど」
「・・・そうだってな」
「先輩も聞いたんですか? 同じ話を同時にしてるなんて、本当にラブラブなんだなあ」
「偶然だろ、そんなの」
「オレと話してた店員さんは家事全然ダメらしいですよ(笑)」
「ふ~ん・・・(それも聞いて知ってるよ)」
「あの大きい人が料理得意って、ちょっと意外ですよね」
「・・・デカいのはお前も同じだろ?」
「あ、そういえばそうかも(笑)」
「ふん」
「今晩早速この炊飯器でご飯炊いてみますね★ 先輩、おかずの希望あります?」
「・・・煮物とかいいな。椎茸が入ってるヤツ」
「了解しました♪」
「味噌汁は・・・オレが、その・・・」
「ん?味噌汁がなんです?」
「な、何でもねーよ」
「?」
やっぱ無理だ・・・今はまだ。

買ったばかりの新しい炊飯器を軽々と片手で持つ森永は、とても嬉しそうに見えた。
他人を幸せにする一番簡単な方法は料理だと昔聞いたことがある。
森永は人を幸せにできる。
それなら森永自身ももっと幸せになれればいいのに、と思う。
オレも餅つき機能搭載のホームベーカリーを買うべきか? 悩むところだ。


その頃店では

「オレ、店の客を減らしたかもしれない」
「? どーかした?」
「お前が接客してたあの背の高い客・・・オレをちょこちょこ睨んでた」
「まさか(笑) 考えすぎだって」
「いや、間違いなく威嚇されてたと思う・・・あれはデカい方がメガネの客にベタ惚れだな」
「そーでもないかもよ」
「?」
「メガネの人もオレのことチラチラ見てたからね。気になってたんじゃない?」
「へえ」
「あ、じゃあオレも客減らしちゃったかもしれないのか・・・まずいな」
「また来てくれるといいけど」
「そうだね」
「それより、お前はどーなんだ?」
「? なにが?」
「あーゆーのが好みなんじゃないのか?」
「(笑) それって背が高いからって意味で? 自分と似てるからオレの好みだって言ってんの? 随分自信があるんだね」
「まあな」
「言ってろよ(笑) そうそう、あのメガネの人、料理全然できないんだってさ」
「そんな感じだよな。お前と一緒だ」
「背が高いと料理も上手いもんなのかな?」
「それは偶然だろ」


おしまい



またまたオリキャラの台詞で締めてごめんなさい。
どっちのCPが主役か分かんなくなりそうですね(苦笑)
前回と同じく、全くの第三者から見た二人をイメージして書きましたが、
ちょっぴり進めてヤキモチ妬かせて(特に兄さん☆)みました。
同類にはもちろん、こんなに意識し合ってたらみんなにばれちゃうぞ~(笑)
兄さんは自覚なしなので脳内だだ漏れなんですよね~それはそれで暴君っぽいかも?

読んで下さってありがとうございました。
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この記事のコメント
こんばんわ~ww

いやぁ~ やはり
兄さんがヤキモチを妬く姿は 可愛いですよね!
それも 前の続きのようで
すごく楽しめましたよww
ワタシ的に こういうオリキャラなら 
好きな方なんですよ

お味噌汁 作れる日は来るんでしょうかね(笑)
少しでも 自分の作った料理を食べて欲しいとか
思うのは 
もうすでに 恋心なのに!!
兄さん 気付いてッ!
でも 気付かないで!
只今 変な葛藤中です;;;

今回 とても面白かったですww
これからの 期待して待ってます
では^^
2010-10-19 Tue 20:53 | URL | リズ #-[ 内容変更] | ∧top | under∨
リズ様

オリキャラ、OKでしたか? よかったです。

本編で兄さんが料理を作りたいと思うことは
絶対無さそうですけど
勝手な妄想作文だから許してもらって(*^^)

第三者からみたら完全に両想い(=恋人)なんだけど
肝心の二人はそう思ってないというギャップは
暴君のもどかしさそのものですよね(笑)
兄さんも、全くの他人であるゲイのCPの雰囲気を見て
色々学べば?いいと思います!(^^)!

電器屋シリーズに続きがあるかは分かりませんが
面白いと思っていただけて嬉しいです。
読んで下さって有難うございましたー!

2010-10-20 Wed 00:00 | URL | 日和 #-[ 内容変更] | ∧top | under∨
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